2015年06月30日

顧問弁護士とは(企業内弁護士との違いなど)

1 顧問弁護士に関する誤解

顧問弁護士について、あまり理解されていないなと思うことがあります。
  
  @「顧問弁護士になれば、会社から給料が貰えるから安泰ですね」
  A「顧問弁護士と呼ばれる弁護士もいるのですよね?」

このようなことを言われることがあります。

 

2 顧問弁護士は会社の従業員ではない

まず、顧問弁護士は会社に雇われている従業員ではないため、給料はもらっていません。

法律の助言を行うことを目的とした顧問契約を結んでいる関係であり、その業務に対する報酬をもらっているだけです。

しかも、金額的には、大企業の顧問弁護士は除き、中小企業相手であれば、月額数万円から10万円程度です。いつでも契約は切られてしまいますし、数多くの顧問契約を獲得しなければ決して安泰といえる金額を貰っているわけではありません。

なお、会社に雇われている弁護士もいますが、それは、企業内弁護士・社内弁護士・組織内弁護士と言われています。ここ10年くらいで急増し、現在、約1000名程度いるようです。彼らは、会社の法務部などで、会社の従業員として弁護士資格を活かしながら仕事をしています。
顧問弁護士ではありません。



3 「顧問弁護士」という職業はない

企業や個人との間で顧問契約を締結して顧問業務を行っていれば、顧問弁護士です。
そして、当然ですが、顧問業務を行いながら、その他の弁護士業務を行っていますので、「顧問弁護士」は一つの職業というわけではありません。

あくまで、弁護士が提供する取扱業務の一つです。


  
4 「弁護士を雇う」ということについて

話は変わりますが、世間一般的には、「弁護士を雇う」という言い方も使われているようです。

しかしながら、(企業内弁護士は別として)弁護士と依頼者の関係は、あくまで委任契約の関係にあります。
顧問契約も、法律の助言を依頼する委任契約ですし、訴訟や交渉についても、弁護士にその業務を委任するという関係にあります。

「雇う」と「委任する」の違いは、雇用であれば、指揮命令を受けて業務を行う必要があるのに対し、委任であれば、委任の趣旨に沿う必要があるのは当然ですが、指揮命令を受けることなく、自らの判断で業務を行うことが出来るという点にあります。

つまり、弁護士は、依頼者の言いなりではなく、法律のプロとして、依頼者にとってより良い結果になるように、自らの判断によって業務を進めるということが、本来の姿と言えるのです(もちろん、依頼者の意向を無視するわけではありません)。

ちなみに、請負契約として、勝訴の結果を請け負っているわけでもありません(弁護士の職務のルールとして、有利な結果を保証してはならないとされていますし、そもそも、弁護士が保証出来るわけありません)。


今日は、顧問弁護士について書いてみました。



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posted by bunya-shirato at 23:55| その他