2016年04月30日

改正法施行前でも個人情報漏洩対策は必要

前々回のブログで、改正個人情報保護法が平成29年夏頃までには完全施行になり、いわゆる5000件要件が撤廃されるため、中小企業も対策の必要があるというお話をしました。


では、5000件要件にかからないため個人情報取扱事業者ではない企業の場合、改正法が施行されるまでは、個人情報の保護について何ら対策をする必要はないのでしょうか。


もちろん、そんなことはありません。
5000件要件にかからない中小零細企業においても、重要な個人情報が漏洩などすれば、プライバシーの侵害として民法上の不法行為責任を負うことになりますし、企業の信用性も失うことになります。


個人情報保護法は行政法ですので、個人情報取扱事業者に法令違反がある場合、行政処分を受ける可能性があります。つまり、個人情報保護法は、個人情報取扱事業者である企業や個人と行政との関係を規律しているのです。


一方、個人情報を漏えいされた個人と漏洩した個人情報取扱事業者との関係は、個人情報保護法ではなく、民法の問題になります。
この場合は、5000件要件を満たしている個人情報取扱事業者か否かは関係なく、民法上の不法行為責任を負うことになります。


したがって、個人情報保護対策、特に、漏洩対策については、改正個人情報保護法の施行とは関係なく、どの事業者にも求められるべきものと言えます。


実際、大企業や役所と取引する事業者については、企業の規模に関わらず、一定レベルの個人情報保護対策を求められることがあり、私のクライアントの中にも、スタートアップ段階で規模は小さいながらも、大企業や役所からの要請に対応するために対策に力を入れている企業があります。


本日は、改正個人情報保護法の施行とは関係なく、個人情報保護対策が大切であることについて解説致しました。



白土文也法律事務所は、遺言・相続などの個人の法律問題、中小企業・ベンチャー企業の法律問題を中心に取り扱っております。
調布市・稲城市・多摩市・府中市・狛江市・三鷹市など多摩地域・京王線京王相模原線沿線、世田谷区・杉並区その他の東京23区、川崎市その他の神奈川、埼玉、千葉、茨城県、栃木県、群馬県などからの法律相談を受け付けております。
※特に、出身地の水戸・ひたちなか市周辺へは出張相談も積極的に行ないます。
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posted by bunya-shirato at 10:20| 個人情報・営業秘密など

2016年02月29日

個人情報保護法改正の中小企業への影響

昨年、改正個人情報保護法が、成立・公布されたことをご存知でしょうか。
  
改正の内容としては、

・個人情報の定義の明確化
顔認識データ・指紋認識データ・旅券番号・免許証番号など、個人識別符号が含まれるものが個人情報として追加されました。
  
・要配慮個人情報の新設
人種・信条・病歴などが含まれる個人情報についてはオプトアウトが原則禁止されました。なお、オプトアウトとは、一定の要件の下に、個人情報を、本人の事前の同意なく第三者提供出来る制度のことをいいます。
  
・匿名加工情報の新設
特定の個人を識別できないように個人情報と加工し、かつ、復元することができないようにしたものを匿名加工情報として、その取扱いが定められました。

・利用目的変更の制限緩和

・個人情報取扱事業者の5000件要件の撤廃

などが挙げられます。


中小企業にとっては、5000件要件が撤廃されたことが重要です。

現行の個人情報保護法では、保有する個人情報の件数が5000件を超えない小規模事業者については、個人情報保護法が適用されない扱いでした。

しかし、改正個人情報保護法では、この5000件の要件が撤廃されました。

そのため、改正法施行後は、中小企業についても、個人情報保護法対策を避けては通れません。

施行は、公布後2年以内とされていますので、遅くとも、平成29年半ばまでには施行される予定です。

個人情報保護法対策は、法務面に限る話ではありませんが、

個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の策定
個人情報の利用目的の特定、通知・公表
個人情報保護規定の策定

などについて、既にご相談を頂いている状況です。

来年になってから慌てて対応することにならないように、今年中に少しずつ準備を進めることをお勧めいたします。




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posted by bunya-shirato at 09:40| 個人情報・営業秘密など