2016年02月29日

個人情報保護法改正の中小企業への影響

昨年、改正個人情報保護法が、成立・公布されたことをご存知でしょうか。
  
改正の内容としては、

・個人情報の定義の明確化
顔認識データ・指紋認識データ・旅券番号・免許証番号など、個人識別符号が含まれるものが個人情報として追加されました。
  
・要配慮個人情報の新設
人種・信条・病歴などが含まれる個人情報についてはオプトアウトが原則禁止されました。なお、オプトアウトとは、一定の要件の下に、個人情報を、本人の事前の同意なく第三者提供出来る制度のことをいいます。
  
・匿名加工情報の新設
特定の個人を識別できないように個人情報と加工し、かつ、復元することができないようにしたものを匿名加工情報として、その取扱いが定められました。

・利用目的変更の制限緩和

・個人情報取扱事業者の5000件要件の撤廃

などが挙げられます。


中小企業にとっては、5000件要件が撤廃されたことが重要です。

現行の個人情報保護法では、保有する個人情報の件数が5000件を超えない小規模事業者については、個人情報保護法が適用されない扱いでした。

しかし、改正個人情報保護法では、この5000件の要件が撤廃されました。

そのため、改正法施行後は、中小企業についても、個人情報保護法対策を避けては通れません。

施行は、公布後2年以内とされていますので、遅くとも、平成29年半ばまでには施行される予定です。

個人情報保護法対策は、法務面に限る話ではありませんが、

個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の策定
個人情報の利用目的の特定、通知・公表
個人情報保護規定の策定

などについて、既にご相談を頂いている状況です。

来年になってから慌てて対応することにならないように、今年中に少しずつ準備を進めることをお勧めいたします。




白土文也法律事務所は、遺言・相続などの個人の法律問題、中小企業・ベンチャー企業の法律問題を中心に取り扱っております。
調布市・稲城市・多摩市・府中市・狛江市・三鷹市など多摩地域・京王線京王相模原線沿線、世田谷区・杉並区その他の東京23区、川崎市その他の神奈川、埼玉、千葉、茨城県、栃木県、群馬県などからの法律相談を受け付けております。
※特に、出身地の水戸・ひたちなか市周辺へは出張相談も積極的に行ないます。
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2016年01月31日

契約条項の解釈を巡るトラブル

以前、契約用語を正確に理解するのは難しいという話をしました。
それと関連した話ですが、契約条項の解釈を巡ってトラブルになることがあります。

契約条項の定め方を巡って契約交渉がなされることは当然ですが、契約条項を確認して、お互い納得の上契約書を交わしたとしても、後々、契約条項の解釈を巡ってトラブルになることがあるのです。
契約が成立し、取引が行われた後に、トラブルになるケースです。


例えば、身近にあり得るものとしては、

・委託した業務内容の定め方が曖昧であったため、どの範囲まで業務を遂行すべきなのかを巡って争いになるケース
・費用負担についての定めがあるものの、ある費用についてどちらが負担すべきか明確ではなく、争いになるケース

などがあります。


原因としては、

そもそも契約書を検討することの難しさもありますが、

・契約書を交わせば大丈夫
・契約書は取引をスタートするための形式的なもの
・契約条項を検討するために時間や費用をかけたくない
・厳密に定めなくても、担当者同士で了解しているから大丈夫

という意識にもあると思います。


しかし、契約書は契約内容を明確にし、後のトラブルを予防するためのものであり、形式的なものに過ぎないということも、締結しさえすれば大丈夫ということもありません。

また、担当者同士で口頭で確認したに過ぎない場合、時間が経過すれば記憶が曖昧になりますし、そもそも担当者がずっと同じという保証はなく、十分な引継ぎがされていなければ、話が通じなくなります。

また、良好な関係が続く保証もありません。関係が悪くなったときこそ、契約書が効果を発揮する場面でもあるので、そのようなときに使えない契約書では意味がありません。



誤解を生じない、多義的な解釈の余地のない契約条項を作成することが大切です。





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