2015年08月31日

企業内弁護士の数・採用企業について

1 企業内弁護士数の推移
  
以前、顧問弁護士とは何かについて説明した際、企業内弁護士についてもご紹介しました。

今回は、企業内弁護士がどの程度いるのか、どのような企業で働いているのか、数字で見てみたいと思います。
  
まず、全体の数ですが、日本組織内弁護士協会のデータでは、2014年12月の時点で、
  
  採用企業数  679社
  採用人数   1,307人

とされています。

その5年前、2009年6月時点では、

  採用企業数  209社
  採用人数   354人

でしたので、5年間で、採用企業数は3倍以上、人数は、4倍弱増えており、急増していることが分かります。



2 企業内弁護士を多く採用している企業

では、具体的には、どのような企業が弁護士を社員として採用しているのでしょうか。
同様に日本組織内弁護士協会のデータによれば、2014年12月時点で、弁護士を多く採用している上位9位までは以下の通りです。


1位 三菱商事 17人
1位 ヤフー  17人
3位  野村證券 15人 
4位  三菱東京UFJ銀行 13人  
4位  三井住友銀行 13人
4位  三井物産  13人
7位  SMBC日興証券 12人 
8位  伊藤忠商事   11人
9位 ゴールドマン・サックス証券 10人
9位  ゆうちょ銀行 10人


いずれも10名以上の弁護士が所属していますので、中規模クラスの法律事務所が会社の中に存在すると考えることも出来るかもしれません。
もちろん、通常、法務部には、弁護士以外の社員の方多く所属していますので、法務部全体で言えば、より多くの人数になるはずです。

業種についてですが、以前は上位に入っていたメーカーがランキングから消え、代わりに、インターネット・通信系がランキングに登場するという変化もありますが、商社、金融機関は過去から上位にランクされています。
ちなみに、2014年6月時点では、ソフトバンクモバイルが11人・6位、2013年6月時点では、ソーシャルゲームのグリーとソフトバンクがそれぞれ7人・13位にランクされていましたが、2014年12月時点では、いずれも10位内にランクされていませんので、変動も大きいようです。

商社は、世界中で様々なビジネスを行うため、世界各国の法律を調査・活用する必要があり、また、金融業についても、言うまでもなく、あらゆる場面で法律が関係してきますので、それぞれ企業内弁護士が必要とされるのだと考えられます。




白土文也法律事務所は、遺言・相続などの個人の法律問題、中小企業・ベンチャー企業の法律問題を中心に取り扱っております。
調布・稲城・多摩・府中・狛江・三鷹など多摩地域・京王線京王相模原線沿線、世田谷区・杉並区その他の東京23区、川崎市その他の神奈川、埼玉、千葉、茨城県その他の関東各地からの法律相談を受け付けております。
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posted by bunya-shirato at 08:20| その他

2015年07月31日

会社(特に中小企業)の法律問題とその具体例 その2

以前、会社経営の各場面における具体的な法律問題について列挙しましたが、今回も続けて紹介したいと思います。

(1)仕入れ
   
売買で仕入れるのか、製造を委託して仕入れるのかなど、どのような契約形態を選択するのかによって、権利義務が異なるため、契約形態の検討や取引基本契約書等の契約書作成が重要になります。

特に、中小企業の場合、そもそも契約書を交わさないことが多く、場合によっては、注文書・注文請書等もなく、口頭で取引することがあります。代金額・数量・品質などを巡ってトラブルが起きやすい場面ですので、注意が必要です。


(2)開発・生産

欠陥商品
偽装表示
特許権等の知財権侵害
下請法問題
   
特に、消費者向けのビジネス(BtoC)の場合、昨今の消費者意識の高まりを背景にして、商品に欠陥があったり、偽装表示があった場合、事業の停止・会社の倒産・刑事事件に至ることもあります。
   
また、特許権などの知的財産権を侵害したことで、製造・販売が差し止めを受け、損害賠償責任を負うこともあります。
   
さらに、中小企業においては、大手の企業から製造を受託することも多く、下請法の問題もあります。


(3)宣伝広告・販売促進、販売・サービスの提供
   
誇大広告の禁止
過大な景品の提供の禁止
消費者向け営業・販売に対する規制(消費者契約法・特定商取引法、許認可の取得)
利用規約の問題
   
最近では、ライザップが広告表示に関して消費者団体から指摘を受けていますし(広告問題)、また、過去には、コンプガチャ問題(景品問題)が大きなニュースになりました。

また、利用規約についても炎上騒ぎになることがあり、最近では、会社を守るという観点のみならず、消費者にとって分かりやすい内容は何かという観点からも検討すべきということが言われ始めています。

このように、消費者向けビジネスにおける宣伝広告・販売促進及び販売・サービスの提供は社会的に大きな問題に発展することもありますので、慎重に検討すべきです。



次回以降に続く。


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posted by bunya-shirato at 13:22| 企業法務